先日、「IT部門の大変さについて語って欲しい、特に日本の固有の事情なども交えて説明してもらいたい」という依頼があったのでスライドを作成。その時の様子も交えてblogにしました!
お話の内容
30年でIT投資はどうなった?
日本のIT投資は1995年からの30年弱で、2倍弱まで伸びています!すごいですね!(棒読)
Windowsパソコンが一人一台になった1995年頃から拡大し、ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナ禍で落ち込みはあったものの、着実に堅実に伸びてきた様子が伺えます。ところが・・・
日米で比べると、残念な結果に・・・
なんと米国は15倍弱にまで拡大しています。
この間の名目GDPが3倍なので、ざっくりインフレで3倍になったと置いてもIT投資規模は5倍に。
日本2倍に対して米国は5倍。どうしてこうなるんでしょうか!?
日本のIT投資って、つまり
日本・米国・ドイツ・中国の比較で、デジタル化を「実施している」と答えた割合はやっぱり日本が最少です。
これはどういう意識からくるんでしょうか?
日本は「IT=コスト」と捉える経営者が非常に多いです。
いえ、本人は「投資」だと思っているかも知れません。
ただ、考え方や行動がコストなんですよ!(心の叫び)
日本の経営者って・・・
全て実際に言われた、やりとりした内容です。
結構衝撃的ですよね。思わず白旗をあげてます・・・
まとめると、
- 形が無いものにお金を払うのが苦手
- 生え抜きが多いから
- 知らないので
辛辣ですいませんがIT部門向けなんで(汗
でもIT部門の多くの方は、首がもげるほど頷いてましたよ!(ドヤ)
IT人材活躍の壁も分厚く・険しい
労働法や終身雇用が悪いと言っているわけではありません。
ただ、今までの慣習にどっぷり浸かり、経営者の同質的な意思決定もあいまって著しく柔軟性に欠けるのです。
そして腕に覚えのあるIT人材には全く合わないのです。
某大企業のIT専門職のキャリアパスや賃金体系を作ったこともありますが、ごく小さく始めて恐る恐る募集して・・・という感じで、そりゃ増えないよなーと。
(それでも着手が早かったので、今ではかなり拡大でき成果もあげています!とフォロー)
解決手段の一つとしてIT子会社の設立も増えていますが、私は好ましいとは思っていません。
これって1990年代前半までに見られた「電算部門の独立」と同じパターンで、結局はIT=コストからくる発想です。重要な投資ととらえ(経営者が)自らマネジメントしようと思うんだったら子会社にはしないはずです。
でもやれることはある!
皆で話し合いましょうという会なので詳しく書いていませんが、「それでもIT部門主導でやれることはたくさんあるよね!」というメッセージです。
社内だけでもステークホルダーが多く大変ですが、良質なIT投資に導くために頑張らなきゃね!それが日本への処方箋だよね、という明るいお話でした!(前半が長すぎて暗い話になってたらスイマセン)
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